平成24年度を終えて
支部長 北村正信
4月の総会で岡澤前支部長よりバトンを受け取り、新組織としてスタートした平成24年度も概ね1年を終えようとしています。日頃からの会員皆様のご支援、ご協力に心よりお礼申し上げます。
支部長として、この「the City」の巻頭を飾るにあたり、改めて第1号の発刊号から直前の第18号までを読み返してみました。発刊の年は、1998年5月。2月には、長野オリンピックが開催され、発刊直前の4月には明石海峡大橋が開通した年でした。当時は、半田支部の会員数も430余名を数え、支部会員相互の情報交換の手段として「the City」は発刊され、その直後には、「半田支部ホームページ」も開設され、半田支部の情報公開の手段となってきました。
以来15年、会員数は時代を反映してなのか、残念ながら300名を切るまでに減少したものの、「the City」「半田支部ホームページ」とも着実に、支部の活動として、まちづくりへの取り組み、研修見学会、建築士全国大会、支部創立周年事業、耐震診断事業、各委員会活動等々の、会員への情報公開と、そしてまた私が今回、「the City」を読み返したように、支部の活動の記録媒体としても育ってきました。これからも会員にとって必要不可欠な「the City」と「半田支部ホームページ」となっていく必要を感じています。
そしてこれからは益々情報の迅速化も求められていくでしょう。各種講習会の案内や業務に関わる最新情報等、会員が必要な情報をいつでもどこでも素早く入手できるように、その環境を整備していくには、会員の皆様の理解と協力が尚一層必要になりますのでよろしくお願いいたします。
また、平成25年度に半田支部は、支部創立60周年を迎えることになりますが、諸先輩が築き上げてきたこの半田支部が、これからの会員、そして、これからの知多半島5市5町の社会に必要不可欠な半田支部になっていくよう今後ともご支援とご協力をお願いいたします。
耐震診断ローラー作戦
木造住宅耐震診断特別委員会
委員長 成田完二
ダイレクトメールを何度出しても耐震診断に応じていただけない。それには何らかの理由があるものです。それを一軒一軒潰していこうというのが、この取り組みです。
2012年12月8日土曜日、朝9時に亀崎公民館に集まったのは亀崎自主防災会や地元の役員の方々、半田市建築課の職員と私たち診断員の建築士。6〜7名で5班に組分けしました。診断員は各班2名で10名の参加です。公民館で説明や打合せを終えて、のぼり旗を持って町に出ました。
このローラー作戦は昨年2月に続いて2回目。前回は公民館の近くをやったので、今回は少し離れます。遠い班は片道2kmくらいありました。町に出ると前を自主防災会と同じオレンジのジャンパーを着た一団が前を歩いています。のぼり旗には「本人」と書いてありました。「なんだ選挙か」、通りに出ている人に「僕らは選挙じゃないよー」と言いながら歩くことになりました。
昭和56年以前に建った対象建物で診断の終わっていない家を一軒ずつ訪問します。普通なら怪しまれますが、そこは地元の方、「副区長の○○だけど」などと言えばほとんどのお宅が玄関を開けてくれます。そこで市役所の職員が無料耐震診断の説明をします。私たち診断員の仕事は、どうしようかと考えている家の方に一押しすることです。家族で話し合うネタにしてくださいとか、家の図面がただで出来ますよとか、あの手この手で説得します。
ローラー作戦で診断を受けない家でもある程度事情が掴めます。非効率だけど最も診断率を上げる方法でしょう。ただ、地元のみなさんの協力が無ければ叶いません。亀崎は今年2月に3回目をやると終了しますが、ほかの地域で出来るのかは不明です。それには地元で防災の意識が高まることが肝心です。今後も地味に広げていければいいかなと思います。
半田を中心としたまちづくりの現状について
まちづくり委員会委員長 永田創一
あと2年で半田の街が大きく変わります。
市役所の庁舎が新築され、ミツカンの酢の里も完全リニューアルオープンそして半六邸、酒の文化館も大きく変わり、半田運河周辺が活気づきます。また、赤レンガ建物も26年度中に耐震補強及び内装が新しくなります。
今年は新美南吉誕生100年でたくさんのイベントが企画されています。南吉記念館をはじめ市内各施設で開催されますが、実は安城市でも南吉が勤務していた安城女学校の関係でたくさんのイベントがあります。ここで注目すべきは、両市共たくさんのまちづくり系ボランティア団体が関わっていることです。今、日本各地でこうした動きが活発になっています。ただ、どうも団体同士の連携(ネットワーク)がうまくいってない感じがします。ここはひとつわれわれ建築士会の出番だとかんがえます。いままで日福大知多総研や工業高校との協働等はありましたが、これからは新しいまちづくり系の団体と連携を構築していかなければいけないと、この1年少しずつではありますが、輪を広げてまいりましたので、60周年を契機にたくさんの団体と連携し今後の活動の方向性を見極めていきたいと思っています。
支部創立60周年に向けて
支部創立60周年記念事業特別委員会
委員長 岡澤宣弘
平成25年は支部が創立して60周年を迎える年です。少し前に50周年を終えたと思っていましたが時の過ぎるのは早いものです。本会創立が有ってから2年後に半田支部が創立されました。当時の初代手島実支部長を始め役員の方々には大変な苦労をされ支部創立にエネルギーを注いだことと推測します。その後ここまで支部の発展に努力されて来た先輩諸氏の方々にも感謝申し上げます。
今回この事業の委員長は運悪く前年度の支部長の当て職と言う事で受けることとなってしまいました。現在、建設業界は底の無い沼に落ち入っている真只中に有って大変な時期に役目が廻って来てしまいました。振り返ってみれば50周年の時はバブル崩壊で知多半島中がその影響を受けてきている時でした。建築基準法改正でシックハウスの施行がされた年でもあります。その様な激動の時代が訪れ始めた時に赤レンガを会場にして心に残る手作り式典を挙行出来たことは思い出に残る事業でありました。今回は全く冷え込んだ景況の中での開催である。毎年積み立てた預金が有るものの事業の仕方次第で大きく変わってしまいます。寄付金のご協力はお願いする予定ですがお願い程度に留め、切り詰めた予算で開催する計画でいます。これから事業の方向性が決まりましたので、それに向かって何度も打合せを重ね、思い出に残る事業を目指します。
今回は建築士として住民と一体になって街づくりを行っていく事にテーマを置きました。
既に地域の街づくりに建築士が関わって行く時代になっています。各地で様々なボランティア団体が活躍されていますが、この中から活動を共有できそうな団体と手を結んで行くのも一手である。一般の方から建築士会は何をやっているのですか、建築士の仕事はどのような事をしているのですか等の話をよく耳にします。それだけ建築士の存在は低いものなのでしょう。今回の事業計画では建築士をアピールする事と、この活動を長く継続して行く事を念頭に置いて計画を練りたいと思っています。会員皆様のご協力を得て頑張って行きますので宜しくお願いします。
平成24年度研修見学会
『江戸〜TOKYO 古今のある風景』
研修委員会委員長 大岩範久
今年度の研修見学会は11月11日から12日にかけて東京へ行きました。
企画の段階で東京に行くことはすんなり決まったのですが、委員会では委員の皆さんから出てくるバラエティーに富んだ候補地を絞ることが大変でした。常議員会でご意見を頂戴し委員会に持ち帰って、ようやく行先が決まりました。そして募集・・・、参加して下さった方20名で当日を迎えました。
早朝よりバスにて第二東名経由で浅草へ、昼食で初めてのもんじゃ焼きを作るのに大先輩が苦戦していたことが印象的でした。浅草文化観光センター最上階より眺望した東京スカイツリーのある新しい風景は絶景、浅草寺などを見学。続いて両国へ、東京江戸博物館では実物展示や建物のレプリカ・文献等見どころが多く、江戸〜昭和の東京の街並みや人々の暮らしが解り易く展示されていて、皆さん興味深く見学していました。夜の懇親会は両国名物ちゃんこ鍋で盛り上がり懇親を深めることが出来ました。ちゃんこは手際よく食材が出てくるので時間が早い、一時間強の懇親会でした。
二日目はまず築地市場へ、場内〜場外を見学、場内はスクーターやドラム缶のような荷車が縦横無人に走り回っていてよそ見をしているとぶつかりそうで怖かった。マグロの解体をしている店もあり、活気がありました。続いて復興した東京駅を眺めながら六本木・国立新美術館に到着、平日にも関わらず多くの人でにぎわっていました。硝子で曲面のある壁面が躍動感をもたらし生き生きとした外観。その後徒歩5分ほどの東京ミッドタウンへ、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHTなどを見学し帰路へ。
近年の名所と東京の文化を感じられるスポットで、歴史や活気を肌で感じられた見学会になったと思います。
お疲れ様でした。
平成24年度 青年委員会では、最近の課題であります、会員増強を目標として、事業を行いました。建築士会全体でも会員減少が問題となっておりますが、半田支部青年委員会においても、深刻な問題になっております。そこで、何をしたら、会員が増えるか?皆で考えたところ、「顔と顔を合わせ、会話をして初めて、
第1回 定例研修会開催風景
第2回 定例研修会開催風景
仲間になろうと言う気持ちになる。」「同年代で色々なことを話せる場所があれば、仲間になれると思う。」と言った意見が、20代、30代前半の子から出ました。ネット社会になって、欲しい情報はネットを調べれば、大概の事はわかる時代で、建築士会の存在価値が薄くなっている時代だと思いますが、
やはり人は繋がりのなかで、安心し、互いに切磋琢磨できるのだと再確認しました。そこで、大きなテーマを「社会人の寺小屋」とし、若い年代の人が気兼ねなく集まれる場所を提供するような事業をして行こうと決まりました。
具体的には、毎月1回、月末に定例研修会を行い、研修後には意見交換会と称した、懇親会(?)を行うことにしました。参加自由、講習費なし、交通費支給、意見交換会は食事付きと言った内容で、まだ青年委員会に参加していない人達に何とか来て頂き、話をすることが出来ればと言う思いで開催しております。
定例にしたのは、「毎月開催していますので、いつでも来てください。」と言う意味を込めてます。来年度も開催する予定ですので、興味のある方は是非、覗いてみてください。
半田支部に女性委員会が発足してまだ10年も満たないのですが、毎年充実した内容の事業活動ができたのではと思っています。
委員の皆さん熱い心を持った方ばかりなのでとても心強いです。これからの活動も期待しています。
今年は、前期にテーブルコーディネートの講習、後期に浜松に出かけました。
テーブルコーディネートは、設計や建築に直接的なものではないのですが、広い視野でみた場合の一部分ではないかと、私は思います。7月2日にテーブルコーディネートの講習会を行いました。目的や季節を器、花器、花、クロスなど組み合わせて表現しました。4名が参加したのですが、4人4様仕上がり違いそれぞれの個性がうまく表現できたのではと思います。先生のちょっとしたアドバイスでそれぞれの作品がスマートに格好よく変わった時は感動ものでした。
同じ素材でも色を変える事によってカジュアルやシックにもなるという事を学びました。ひとをおもいやるおもてなしの心が大切な事であるということも考えさせられました。
10月30日は浜松の研修に、ぬくもりの森(佐々木茂良氏建築家)、秋野不矩美術館(藤森照信氏設計)を訪ねました。
ぬくもりの森は思ったより広くなかったのですが、とてもかわいくておとぎ話をイメージさせるような建物でした。屋内の内装もいろいろ凝っていて楽しかったです。その中の趣向を凝らしたレストランで食事をしながら、これからの活動について語らい楽しいひとときをすごしました。
午後は、川や小高い山があり自然豊かな場所に建つ秋野不矩美術館を訪ねました。
美術館の外観は土壁のようなやわらかい印象でしたが私はなぜか日本の城をイメージしました。館内は靴を脱いで鑑賞するようになっており、ゆったりと疲れる事なく絵を見る事ができました。
毎度あわただしい日程の中で、今回はほんの少しほっとする内容の研修で終わることができたのでは・・・・・・
これからも女性委員会の活動に委員の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。
平成25年1月27日(日)支部会員親睦会を開催させていただきました。
内容はボウリング大会とさせていただき、支部会員及びその家族で、参加人数は17名。
皆さん口では謙遜、遠慮していましたが、いざ始めてみると投げている姿は真剣そのもの。
一投、一投に一喜一憂しておりました。参加していただいた皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。また、今回参加できなかった方も次回の参加お待ちしております。
■編集後記
本年度より、広報委員会の委員長をさせていただくこととなりました。何からはじめてよいのやら・・。悪戦苦闘しております。皆様に迷惑にならないよう努めさせていただきます。よろしくお願いします。
広報委員長 河合和彦