平成18年度を終えて
 
支部長 新美 建司
 4月総会で新組織としてスタートした平成18年度の支部活動も概ね1年を終えようとしています。今年度の支部事業は、2市5町の民間木造住宅耐震診断事業、人にやさしい街づくり教育支援事業、半田市主催の家具転倒防止講習会、通学路のブロック塀安全調査(半田市内4小学校)など、地域や行政との連携を図った活動を行なってきました。        また、研修見学会(東京表参道ヒルズ、他)、家族会(パークゴルフ)、ソフトボール大会、ボーリング大会など、会員同士の親睦や研鑽の事業も行なってきました。
 平成19年度においても今年度の事業を踏襲しつつ、委員会組織の再編や新たに女性部の発足など活動に若いかぜや花を添えて楽しく活動していきたいと考えています。
 昨年度から取組んでいる「通学路のブロック塀安全調査」は、地元でありながら生まれて初めて見る町並みや路地を歩いて調査しましたが、ちょっとした新たな発見をした楽しい活動になりました。
 現在、半田支部は知多半島5市5町をエリアに340名余りの会員で構成されていて、35名の役員で色々な事業の企画、運営をしています。役員の平均年齢は46.7歳(女性3人含む)と、おそらく他の支部に比べて若いメンバーで活動しているのではないかと思います。皆さんも情報交換や研鑽の場として、支部の事業や委員会活動にも参加してみませんか?きっと「会員であるメリット」をもっと感じることと思います。
 現在、建築士会では「継続能力開発制度(CPD)」や「専攻建築士制度」など、能力向上に励み、まじめに取組む建築士の「努力」を記録して社会に開示したり、専門職能を開示したりと、社会に向けて発信する制度を推進しています。この制度を活用して責任ある建築士への取組み姿勢を社会に示しましょう。

今年度から変わった
 木造住宅耐震診断法
 
木造住宅耐震診断特別委員長
成田 完二
 平成14年度から始まった市町が無料で行う、民間木造住宅耐震診断事業は、17年度で終了する予定でしたが、18年度以降も延長されました。
 ただ、耐震診断方法が変わりました。以前は壁量とそのバランスだけで診断していたものが、金物の有無や瓦葺きを葺き土の有る無し、土壁の厚さや仕上まで考慮するようになりました。
 その結果、昨年度まで0.7を下回る「倒壊または大破壊の危険有り」が半分程度だったものが、診断法の変更でほぼ100%まで増えてしまいました。特に伝統構法は老朽化(×0.7)と火打ち無し(×0.3)で、平均3割ほどの壁量ですから、診断する前から0.06以下とわかってしまいます。普通に造られた住宅はだいたい0.3から0.4にほとんど納まります。
 問題は耐震改修です。現行法のような柱や筋違に金物を施工することが求められます。天井裏や床下でできるところは良いのですが、外壁をめくらないとできないことも少なくありません。それでは多額の改修費用がかかります。また、従来2階は診断対象外であったものが対象になり、2階の改修も必須となりました。
 そういう影響もあったのか、自治体が延長に対応しないのか、今年度は昨年度までと比べ大幅に診断件数が減っています。委員会も例年は2月一杯忙しく活動しますが、今年度は12月の初旬に開いて以降、委員会を招集していません。集まるほどの仕事がないのです。
 昨年度は貯まった繰越金を活用し診断員に還元すべく、阪神淡路方面へ研修旅行に行きましたが、今年は件数が少ないため、赤字決算になりそうです。来年度以降は増えるのか減るのか、自治体次第で不明ですが、耐震改修基準はもう少し実情にあわせたものにして欲しいと思います。

TOKYOデザイン激戦区を行く
 
研修委員長
北村 正信
 本年度の研修見学会は、昨年2月にオープンした表参道ヒルズ、並びにその周辺の商業施設をはじめ、東京都内の新・旧の建物を織り交ぜ開催されました。

「自由学園 明日館」

「東京カテドラル聖マリア大聖堂」
 最初に訪れたのは、国営昭和記念公園「花みどり文化センター」2005年(伊東豊雄)公共施設+シリンダーの支えるワンルーム空間とくると、「せんだいメディアテーク」とつい比較、規模からしてもこちらが見劣りしたのは私だけではないでしょう。
 次の見学先は、「自由学園 明日館」1922年(フランク・ロイド・ライト+遠藤新)ここは、重要文化財指定建造物となり2001年に保存修復工事が完了しました。改修前にも訪れたことがある私、明日館がこの先どうなるかと老い行くものを残しておこうとそのとき写真を撮ったことを思い出しましたが、建物は使われず放っておかれるのではなく、利用されることによって活かされるものなのだと今回改めて思いました。
 2日目は、「東京カテドラル聖マリア大聖堂」 1964年(丹下健三)2005年3月22日に享年91歳で逝去された丹下健三氏(洗礼名 ヨセフ)の葬儀は3月25日にここで営まれました。この「聖なる空間」には一同声もなく、氏のご冥福をお祈りしました。
代々木公園前でバスを降り表参道のケヤキ並木をそれぞれ散策。「同潤会青山アパート」の再開発として生まれ変わった「表参道ヒルズ」2006年(安藤忠雄)はオープン以来の盛況ぶりが高評価されている証拠なのでしょうが、蔦の絡まる旧同潤会のファサードを記憶している者にとっては、その保存運動が起きたこともわかる気がしてしまいます。
表参道は、日本を代表するファッションストリート、ディオール、トッズ、プラダ・・・勇気を出して入ったショップで、商品を見るでなくウロウロする変なお客にも「いらっしゃいませ」の笑顔をいただき、心の中で次は大切な人と来ますと言って足早に待ち合わせのバスに向かい2日間の見学会を無事終えました。

愛知県 人にやさしいまちづくり
  教育支援事業
 
まちづくり委員長
富永 和久
 今年度、まちづくり委員会事業の一つとして実施した、愛知県の「人にやさしいまちづくり教育支援事業」への協力について報告させていただきます。
 この事業は、将来を担う子ども達が、高齢者や障がい者を含めた誰にもやさしい街づくりである「人にやさしい街づくり教育」を通じて「心のバリアフリー」を育むことを目指している愛知県建築指導課の事業でありまして、半田支部はこの事業の内の地域連携モデル事業に協力をしました。

 今回は、建築士の卵である県立半田工業高校建築学科2年生と地域の建築士会が連携して一緒に人にやさしいまちづくりについて考えました。
 一日目は建築士会メンバーがバリアフリーについて講義を行い、バリアフリー法の現状や半田市の状況について説明をすることから始め、その後に街へ出て、車椅子に乗ったりしながら公共施設のスロープや車いす用トイレなどのバリアフリー状況を把握するとともに、士会メンバーの指導の元、勾配や通路の寸法などを計測し皆でどのようにすれば使いやすくなるか検討を行いました。
 2日目の授業ではバリアフリーの事例説明を行なった後、前回見た施設の改善提案についてのプレゼンテーションを行いました。
 さすが建築学科の生徒さんだけあって提案も具体的でした。彼らが建築士になったときには、きっと誰にも使いやすい施設を設計してくれることと思います。
 この事業は高校指導教本としてまとめられ、県内すべての高校に配布されるとのことです。このことがきっかけとなり県内に人にやさしいまちづくり事業がいっそう広がっていくことを期待します。

会員委員会の活動を振返って
 
会員委員長
榎本 年克
 本年度、会員委員会は(社)愛知建築士会 設立55周年記念 第36回建築総合展「建築士デー」懇親会の参加者の募集と第48回建築士会全国大会(栃木大会)参加者の半田支部の取りまとめをさせて頂きました。
 (社)愛知建築士会 設立55周年記念 第36回建築総合展「建築士デー」懇親会が、10月13日(金)午後6時〜8時 名古屋国際ホテル 2階 国際ホールにて開催され、半田支部より26名の方に参加して頂きました。また、来年度もご協力をお願い致します。
 また、第49回建築士会全国大会(栃木大会)が10月20日(金)に宇都宮文化会館において開催されました。宇都宮は餃子で全国的に知られていますが、建築資材では、大谷石が有名で会場に展示されていました。  半田支部からは、新美支部長、榊原邦彦副支部長、成田完二さん、大坪一子さん、大岩範久さんと私の6名で参加させて頂きました。
 オープニングで梯子乗りを披露された後、大会式典では下野で語る建築士と地域との共創(建築士たちの“もの・まち・くらしづくり”の実践)をテ−マに掲げ式典が進められていきました。次回の全国大会は2007年9月8日(土)第50回建築士会全国大会 北海道大会が十勝・帯広市にて開催されます。

パークゴルフ大会
 
親睦委員長
松島 愼一
 平成18年11月26日(日)に家族親睦パークゴルフ大会を阿久比町のあぐりガーデンにて開催いたしました。
 パークゴルフとは1983年に北海道幕別町で始まり、その名の通り公園で始めた遊びでありクラブ1本とボール1個があれば子どもからお年寄りの方まで誰もが楽しめるスポーツです。今では愛好者も50万人に達しており公認コースも全国で200コース近くあるという事です。
 当日は28名(大人19名、子ども9名)の方に参加していただき個人戦で18ホールストロークプレイ、ダブルペリア方式で行いました。家族のグループと個人で参加された方同士のグループになり交互にスタートしました。家族で参加のお子さんもクラブのヘッドが大きいため空振りも少なく、ボールはカラフルな色で分けてありプラスチック製ということで安全に安心して楽しめたのではないかと思います。天候についても心配していましたが、プレイ中は曇りで時々薄日が差すこともあり何とか雨に降られずに終了できました。大会終了後はクラブハウスにて成績発表、優勝は副支部長の榊原さんでした。その後、食事をしながら和やかな雰囲気のなか閉会しました。
 ご参加頂いた皆様のおかげで無事に終わることができ有難うございました。また次年度も楽しめるものを企画していきたいと思いますので皆様の参加をお願いいたします。

青年部会
 
青年部長
河合 和彦
 本年度、青年部長を仰せつかった河合和彦です。
 今回は、青年部の活動を中心に紹介したいと思います。
 青年部は建築士会会員のうち、40歳以下の若手建築士にて構成しております。
青年部長の役割としては本会青年部の役員会(1回/月)に参加し事業の参加募集、建築士会半田支部の常議員会(1回/月)に参加し青年部員への連絡等、現状は連絡調整のパイプ役で精一杯です。
 主な事業としては、6月前期ブロック大会(静岡)7月『夢のらくがき』作品募集 9月支部対抗ソフトボール大会(豊田)10月全国大会(栃木)2月支部対抗ボウリング大会 3月後期ブロック大会(三重)があります。
 このような活動をしておりますが、40歳以下の建築士の方で参加してもいいかな?と思われるかた(又は、推薦でも結構です)はご連絡ください。(堅苦しい集まりではありませんので、気軽に声をおかけください。)
 青年部員の募集は、年中無休で受付しております。
    連絡先 青年部長 河合和彦
     TEL 0569-21-5361(河合建設)
     FAX 0569-23-6332
     mail/kkzz-kawai@di.pdx.ne.jp