第6回住宅研究会報告

第6回住宅研究会報告

1月10日、第6回住宅研究会が行われました。
今回は瀬戸市にある陶芸の工房・ギャラリー付住宅の見学で、15名の参加者がありました。
冬の青空に、いぶし銀の日本瓦と白い漆喰の外観がよく映えます。

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ご主人が木工、奥さまが陶芸の作家さんという事で、いたる所に作品が並べられていました。
玄関脇ではかわいらしい一対のシーサーがお出迎え。
エントランスを入ると作品の向こうに陶器が置かれた中庭が広がります。

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リビングでは吹抜けの上から差し込む柔らかい光が、作品にまるでスポットライトを当てている様でした。

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また、作品が並んでいるだけでなく、建具の取手や洗面器、アプローチの床の一部も奥さまの陶芸の作品となっていて、
住み手が住まいづくりに大きく参加されている様子が伺えました。

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建物は外観だけでなく、内装にも漆喰壁が使われ、焦げ茶色に塗られた木の床・建具がシンプルなデザインでまとめられていて、主役である作品を最も生かすことができる様に考えられているように感じました。

設計士の方のお話ではローコストで納められたとのお話ですが、平面計画やデザインをシンプルにすることでローコストを実現されているようにも思いましたが、その事が作品を生かすことに繋がっているように感じられ、ローコスト感は感じられませんでした。


ダイニングから見える景色は、陶器の人形たちが並ぶウッドデッキの向こうに雑木林が広がり、夏は新緑、冬は雪景色と四季を感じることができるのですよと案内して頂いた奥様もお気に入りの様子でした。


この住宅は設計士と住まい手両方のセンスがさりげなく光っていて、設計の面でも、住まい方の面でも勉強・反省することの多い一日でした。
(文・池田園子)