全建女京都報告

全国女性建築士連絡協議会 京都大会 

2月17~18日に東日本大震災の影響により延期していた、全国女性建築士連絡協議会(以下:全建女)に行ってきました。
愛知県からは10名が参加しました。毎回愛知の諸先輩方に脱帽するのは全国大会の他に様々なオプションをつけていただけることです。今回はお茶で有名な福寿園京都本店を見学し、京都ダイニングで一汁・十菜・五穀米のランチやパティスリー オ・グルニエ・ドールでおいしいスイーツを食べた後やっと全建女に参加です。

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全建女の今年のテーマは、「景観まちづくりからコミュニティの再構築へ~京都で考える 日本のまちと暮らし~」で、東日本大震災の現状報告や京都大学大学院工学研究科建築学専攻の高田光雄教授より基調講演等がありました。
「京都の景観から考える地域のまちづくり」というタイトルで行われた基調講演は、景観問題には地域を取り巻く社会経済環境の変化の中で既存の地域コミュニティの分断や解体という過程が隠れていることがあり、「自分たちのまちを自分たちで守り育てる」というまちづくりアプローチを実現することが成功のキーポイントで、タイト(明確なルールを持って)でオープン(地域住民以外の人を含めた組織)なコモンズ(地域の共有資源とその管理システム)の構築が必要です。異なる価値観をもつ人たちとどのように価値を共存していくのかを長期的な視点をもって地域のまちづくり支援(コミュニティ・エンパワーメント・プログラム)を行っていくことがコミュニティ・アーキテクトとしての建築士に期待されています。まとめるととても難しくなってしまうのですが、景観やまちづくりの活動の経験豊富な教授の話はとても興味深く、おなかいっぱいの私の眠気はふっとんでしまいました。

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その後は、懇親会で全国の方と交流したり舞妓さんをみたり、町屋を旅館にしている「胡乱座」で泊まったりして、興奮冷めやらず。。。

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次の日は今年初の積雪の中、「フィールドワーク」として12の分科会に分かれて京都のまちなみを散策しました。今まで観光として訪れたことがある地域でしたが、京都の歴史だけでなく現在と未来を見据えた生活を考えた活動も根付いていることを知り、長い間日本の都だった力強さと誇りを見せられたフィールドワークでした。

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東日本大震災の影響で開催が危ぶまれた全国大会ですが、京都のみなさんの熱い想いで開催されたことを感謝いたします。(文・竹中美智子)

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